台風が一番多く上陸(じょうりく)したのはどこなの?
鹿児島県だよ。
ほかの県と比べて圧倒的(あっとうてき)に多いよ。
上陸数のベスト10を見てみよう。
順位 | 都道府県 | 上陸数 |
1 | 鹿児島県 | 43 |
2 | 高知県 | 26 |
3 | 和歌山県 | 24 |
4 | 静岡県 | 22 |
5 | 長崎県 | 18 |
6 | 宮崎県 | 14 |
7 | 愛知県 | 12 |
8 | 千葉県 | 9 |
9 | 熊本県 | 8 |
10 | 徳島県 | 7 |
沖縄県が入っていないのは不思議(ふしぎ)だなぁ
そうだね。沖縄には毎年のように台風がやってくるのに変だよね。
これには理由があるんだ。
気象庁(きしょうちょう)は台風の上陸を、「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達(たっ)した場合」と決めているんだ。沖縄はふくまれていないよ。
じゃあ沖縄にやってきた時は上陸といわないの?
通過(つうか)というんだ。
気象庁は「台風の中心が、小さい島や小さい半島を横切って、短時間で再び海上に出る場合」を通過というように決めているよ。沖縄は小さい島ということなんだね。
だから上陸数のランキングに沖縄は入っていないのかぁ
そういうことなんだ。
令和4年(2022年)に鹿児島県に上陸した台風14号が、通過と上陸の参考(さんこう)になるので紹介しよう。
台風14号は9月18日に南から北へと鹿児島県を縦断(じゅうだん)していったんだ。
このとき気象庁は、台風の中心が屋久島ふきんを「通過」、そして指宿市ふきんを「通過」、そのあと鹿児島市ふきんに「上陸」したと記録(きろく)しているよ。
屋久島は小さい島だし、指宿市は海に突(つ)き出た半島みたいになっているので、「通過」となったんだね。そして台風の中心が鹿児島市に来たとき、九州の海岸線に達したとみなして「上陸」と判断(はんだん)したんだ。
ちゃんと通過と上陸を使い分けているんだね
そうだね。最後にクイズをひとつ。
沖縄県みたいに台風が「上陸」しない県はほかにあると思う?
えーとえーと、うーん
そんなところあるのかなぁ?
こたえは「ある」んだ。
上陸の定義(ていぎ)を思い出してみよう。
「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した場合」だったね。
つまり海岸線がない県、海に接(せっ)していない県には上陸しないんだ。
そっか、そういうことかぁ
海岸線がない県はぜんぶで8つあるよ。
奈良県、滋賀県、岐阜県、長野県、山梨県、群馬県、栃木県、埼玉県。
ただ上陸はしなくても台風が近づいてきたら危険だから警戒(けいかい)はしようね。
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