【最新情報】エルニーニョ現象は冬にかけ続く見込み

・春からエルニーニョ現象が続いている
・今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)

気象庁大気海洋部の発表(2023年8月10日)によると、今年の春から続いているエルニーニョ現象は、今後も冬にかけて続く見通し

下のグラフはエルニーニョ現象のこれまでの経過と予測を示したもので、赤い折れ線はエルニーニョ監視海域における去年7月から今年5月までの実況を示している。それに続く黄色い四角で示された棒グラフは今年12月までの予測範囲だ。
グラフの上半分の赤いエリアはエルニーニョ監視海域の海水温が平年より高い状況(エルニーニョ現象)を示し、グラフ下の青いエリアは逆に平年より低い状況(ラニーニャ現象)を示している。

このグラフによると、今年1月ごろまでは赤い折れ線は青いエリアにあって、監視海域の海水温は平年より低い状況(ラニーニャ現象)だったことがわかる。一方、4月になると折れ線は赤いエリアに進み、海水温が平年より高くなっていく(エルニーニョ現象)。
5月以降の黄色で示された予測値も変動はあるものの、赤いエリア内に予想されており、今後も冬にかけ、海水温の高い状況(エルニーニョ現象)が続く見通しであることがわかる。

下の表は、エルニーニョ現象とラニーニャ現象の発生確率を示している。

エルニーニョ現象が続く確率は今年10月まで100%。11月12月になっても90%と高く、冬までエルニーニョ現象が続くのはほぼ確実な状況だ。

以下、地図上の赤色で示した赤道域における南米沖のエリアがエルニーニョ監視海域である。

エルニーニョ現象・ラニーニャ現象について

エルニーニョ現象は、赤道域の日付変更線付近から南米ペルー沿岸周辺にかけて海面水温が平年より高くなる現象で、その状態が1年ほど続く。
逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く状態はラニーニャ現象と呼ばれ、それぞれ数年おきに発生することが分かっている。エルニーニョ現象やラニーニャ現象は、日本を含め世界中の異常気象の原因となり、その発生と終息が注目されている。

以下は1949年以降のエルニーニョ現象とラニーニャ現象の発生期間を季節単位でまとめたもの。最近では2020年夏から今年2月まで2回連続でラニーニャ現象が発生していた

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