台風の目に入るとなぜ晴れるの？【イラスト解説】

まずは台風の形からみていこう。
台風はたくさんの雲が集まって、大きな輪（わ）のようになっているんだ。

真ん中、つまり台風の目には雲がほとんどないよ。
だから、台風の目に入ると晴れてきたり、青空が見えたりするんだ。

台風は地球の自転の関係（かんけい）で、左回りに回転しているよ。
また、台風の中では、風が渦巻き（うずまき）のように中心に向かって吹（ふ）いているんだ。
雲も風に流されて中心に向かって動いているよ。

ところで遠心力（えんしんりょく）って知ってるかな？

そうそう。
曲がる時に外の方に働（はたら）く力が遠心力（えんしんりょく）だよ。
進むスピードが速 （はや）ければ速いほど、外の方に強く引っ張られるんだ

風にも遠心力はかかるんだ。
台風の風は中心に近づけば近づくほど早く吹いているよ。
するとどうなるか。
中心付近まで風が来ると遠心力も強くなって、それ以上、風は中心に近づけなくなるんだ。

そのとおり。
台風の中心に雲がないのは、風に強い遠心力が働（はたら）くからなんだ。

気をつけてほしいのは、台風の目に入って天気が回復（かいふく）してもそれは一時的ということ。
台風の目が通り過ぎると、また台風の雲がかかって大荒れの天気になるから注意しようね。