先行降雨とは?

先行降雨(せんこうこうう)とは、大雨などが降る前に、すでに降っていた雨のことを指します。たとえば、ある日大雨が降って土砂災害が起きたとします。このとき、その直前の数日間にも小雨や中程度の雨が続いていた場合、その前の雨が「先行降雨」と呼ばれます。先行する時間の幅について厳密な定義はありませんが1日より前を対象にすることが多いです。

では、なぜこの先行降雨が重要なのでしょうか?
雨が降ると、地面や山の土に水がしみ込みます。雨が長く続いたり、何日も繰り返し降ったりすると、土の中にどんどん水がたまり、次第に土がゆるくなっていきます。この状態でさらに雨が降ると、土砂崩れやがけ崩れなどの災害が起こりやすくなります。

つまり、「先に降っていた雨(=先行降雨)」があるかどうかで、その後の雨による危険度が大きく変わるということです。気象庁や自治体が土砂災害の警戒情報を出すときには、現在の雨量だけでなく、数日前からの雨の積み重ねも見て判断しています。

たとえ今降っている雨がそれほど強くなくても、先行降雨で地盤がすでに弱っている場合は、災害の危険が高まります。そのため、雨が続いているときや梅雨・台風の時期には、テレビやスマホの気象情報に注意し、「これまでの雨の量」にも目を向けることが大切です。

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