低気圧(ていきあつ)と高気圧(こうきあつ)はどうちがうの?
まずは空気の話からはじめよう。
空気に重さがあるって知ってるかい?
えっ?空気に重さがあるの?
そうなんだ。
軽くて気づかないだけで、1リットルのペットボトルの中にいれた空気は、1円玉くらいの重さがあるんだ。
知らなかったゾゥ
じゃあ、ここでクイズ。
みんなの頭の上に乗っている空気は、全部でどれくらいの重さになると思う? 空気は宇宙(うちゅう)の近くまであるよ。
1円玉がいっぱいあるとして・・・
うーん、1キロくらい?
正解(せいかい)は100キロ!
ええっ?!
100キロもあるならつぶれちゃうよ
ところが人やゾウさんの体は、体の中から空気の重さをはねかえすようにがんじょうにできているんだ。生まれた時からね。
だからつぶされないで、ふつうに生活できるんだ。空気の重さも感じないよ。
へぇ、そうなんだ
ところで、地球のまわりでは空気がいつも動いていて、空気が多く集まっている所と空気が少ない所があるんだ。
空気が少ない所では息は苦しくならないの?
呼吸(こきゅう)ができないくらいに少ないわけじゃないからだいじょうぶ。
空気が多い所ではゾウさんに空気が重くのしかかっているよ。
逆(ぎゃく)に空気が少ない所では空気は軽いんだ。
空気が重いとか軽いとか感じたことがないゾゥ
そうだね。重い軽いといっても、僕(ぼく)らが気づかないくらいの小さな違いなんだ。
実(じつ)はこの空気が多くて重い所を高気圧、空気が少なくて軽い所を低気圧というんだよ。
高気圧の上空では、周(まわ)りから吹き込んだ空気が下に向かって動いていて、下のほうで外に吹(ふ)き出ている。
逆(ぎゃく)に低気圧の下のほうでは周りから空気が吹き込んで、空気は上に向かって動いて、上空で外に吹き出ているよ。
気づかない所で空気はいろいろ動いているんだね
不思議(ふしぎ)だなぁ
高気圧や低気圧は地球のいろんなところでできるよ。
熱帯低気圧(ねったいていきあつ)っていうのも聞いたことがあるゾゥ
低気圧はできたエリアで名前が違(ちが)うんだ。
地球上では大きく分けて3つのお天気のエリアがあるんだ。
いつも寒い寒帯(かんたい)、あたたかったり寒かったりする温帯(おんたい)、いつも暑(あつ)い熱帯(ねったい)。日本は温帯にあるよ。
そっか!
熱帯でできる低気圧は熱帯低気圧、温帯でできる低気圧は温帯低気圧なんだね。でも低気圧の所ではどうして雨が降(ふ)るの?
みんなのまわりにある空気の中には、水蒸気(すいじょうき)といわれる「雲のもと」があるんだ。目に見えないけどね。
低気圧の所では空気が上に動いているから、水蒸気も空に向かって上がっていくよ。すると空の上で冷やされて雲になるんだ。この雲が雨を降らせるんだよ。
高気圧には温帯高気圧や熱帯高気圧はないの?
高気圧はできる場所が大体決まっているから、場所の名前をつけることが多いんだ。
日本に影響(えいきょう)するものでは、寒い冬をもたらすシベリア高気圧や夏に日本をおおう太平洋高気圧、オホーツク海高気圧、チベット高気圧があるよ。
高気圧は暑さと寒さにも影響(えいきょう)しているんだね
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