鉄砲水とは?

鉄砲水(てっぽうみず)とは、山や渓谷などで突然発生する、強い勢いの水の流れのことです。見た目は川の増水のように思えるかもしれませんが、鉄砲水の特徴は「急に」「一気に」水が押し寄せてくることにあります。土石流や都市部を流れる河川の急激な増水のことを言う場合もあります。

山の上の方などで大雨が降ると、その雨水が地面にしみ込まず、集まって一気に流れ下ってきます。特に、谷が狭い場所や普段水の流れが少ない沢(さわ)などでは、短時間に大量の水が集中するため、ものすごい勢いで水が押し寄せてくることがあります。これが鉄砲水です。

鉄砲水には、大きな岩や倒木なども一緒に流れてくることがあり、人や車を巻き込んで流してしまうほどの力を持っています。山間部でのキャンプ中や登山中に被害に遭うケースがあり、毎年のように事故が報道されています。

恐ろしいことに、鉄砲水は発生の前兆がほとんどないため、雨が降っていなくても上流で雨が降っていれば、突然発生することがあります。そのため、山や谷に近い場所では「雨が降っていなくても危険はある」という意識を持つことがとても大切です。

気象情報をこまめに確認し、「急な増水のおそれあり」「上流で雨が降っている」などの情報があれば、早めに安全な場所へ避難することが命を守る行動になります。

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