過去100年で最悪の暴風雨被害が発生する恐れ ハリケーン「ミルトン」

【日本時間10日(木)午前1時】
ハリケーンカテゴリーの最強レベル5まで猛発達した「ミルトン」は、まもなくフロリダ半島を直撃する見込みだ。フロリダでは9月下旬にもハリケーン「ヘリーン」による甚大な被害が発生したばかりで、復興途中のさ中での今回の接近に、同州は非常事態宣言を発令。バイデン大統領は「過去100年で最悪の暴風雨になる恐れがある」とコメントを発表し、住民に非難を呼びかけている。

アメリカ東部夏時間・午前11時(日本時間・10日木曜日午前0時)現在、ハリケーン「ミルトン」の中心はフロリダ半島のすぐ西にあり、北東方向へ時速約17マイル(時速28キロ)で進行中。向こう12時間、北東方向への動きが続くものの、進行速度はやや低下する見込みだ。現地時間の木曜日から金曜日にかけては東北東から東へ進路が変わると予想されている。予報進路では、「ミルトン」の中心はメキシコ湾東部を通過し、現地時間の水曜日夜にはフロリダ州西中部沿岸に上陸、木曜日にフロリダ州東海岸を越えて大西洋西部へ進む見込みである。

最大風速は時速145マイル(約65メートル)で、瞬間的にはさらに強い突風が吹いている。現在、「ミルトン」はカテゴリー4の勢力で、危険度が高い大型ハリケーンの状態でフロリダ州西中部沿岸に到達しそうだ。木曜日にかけてフロリダ半島を横断する間もハリケーンの勢力は維持され、フロリダ半島を抜けた後、大西洋西部を東へ進むにつれて、勢力は徐々に弱まると予想される。金曜日早朝には温帯低気圧に変わる見込みだ。

ハリケーン級の暴風が吹いている範囲は中心から最大35マイル(約55キロメートル)まで広がっており、熱帯低気圧級の強風が吹く範囲は中心から最大175マイル(約280キロメートル)まで広がっている。中心から北東約80マイル(約130キロメートル)の海上にあるNOAA(アメリカ海洋大気庁)のセイルドローン(気象データを観測する無人船)は、直近で風速44マイル(約20メートル)、突風57マイル(約25メートル)を観測している。

空軍予備役が担う気象偵察飛行機「ハリケーン・ハンター」のデータによると、最低中心気圧は931ヘクトパスカルだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました