外水氾濫と内水氾濫

洪水が起こる原因には大きく分けて2つのタイプがあります。それが、外水氾濫(がいすいはんらん)と内水氾濫(ないすいはんらん)です。どちらも「水があふれて被害をもたらす現象」ですが、あふれる場所や原因が異なります。

外水氾濫とは?

外水氾濫は、川の水が大雨や雪解けなどで増えすぎて、堤防を越えたり、壊れたりして川の外に水があふれる現象です。
たとえば、大きな川の近くに住んでいる地域では、川の水位が急に上がり、堤防の上から水があふれたり、堤防そのものが決壊して、大量の水が住宅地や田畑になだれ込んでくることがあります。

このタイプの氾濫は、川の外で起こるから「外水」氾濫と呼ばれます。水の量が非常に多く、流れも速いため、家が流されたり、人が逃げ遅れて命を落とすなど、大きな被害が出ることがあります。

内水氾濫とは?

一方、内水氾濫は、主に都市部や低い土地などで起こりやすい現象です。これは、雨水が下水道や排水ポンプでは処理しきれず、まちの中に水がたまってしまう現象です。
川があふれていなくても、ゲリラ豪雨や台風などで一時的に大量の雨が降ると、排水が追いつかずに道路や住宅地が冠水してしまうことがあります。

このように、川の中ではなく、まちの中に水があふれるから「内水」氾濫と呼ばれます。水の流れは比較的ゆるやかですが、長時間水が引かないため、住宅や電気設備に深刻な被害を与えることがあります。

どちらの氾濫も私たちの生活に大きな影響を与えるため、ハザードマップや気象情報を活用し、早めの避難や備えをすることが大切です。

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