気圧ってなに？

最初（さいしょ）に空気の話をしよう。
空気に重さがあるって知っているかい？

そうなんだ。
軽（かる）くて気づかないだけで、１リットルのペットボトルに入れた空気は１円玉くらいの重さがあるんだよ。

空気は目に見えない小さなつぶでできているんだ。
このつぶの重さが空気の重さなんだよ。

４００年くらい前にイタリアのトリチェリという人が実験（じっけん）で証明（しょうめい）したんだ。そのころの日本は江戸時代。刀を持ったお侍（さむらい）さんがいたころだよ。

空気のつぶはみんなのまわりにいっぱいあるよ

どこまであるかというと、宇宙（うちゅう）の手前まで空気のつぶはあるんだ。

地球には空気のつぶを引きよせる不思議（ふしぎ）な力があるんだ。
だから空気は地上に近いほど多くて、宇宙に近いほど少ないんだ。

そうなんだ。
ところでみんなの頭の上にある空気の重さはどれくらいだと思う？

なんと、頭の上には１００キロの空気が乗っているんだ

ところが人やゾウさんの体は、体の中から空気の重さをはねかえすようにがんじょうにできているんだ。生まれた時からね。
だからつぶされないで、ふつうに生活できるんだ。

この空気の重さを気圧（きあつ）というよ。
みんなはいつもこの気圧を受けながらくらしているんだ。

そう。
そして空気は体のまわりすべてにあるから、気圧は上からだけじゃなくて、横からも下からも体にかかっているんだ。気づかないけど、みんなは体全体で気圧を受けているんだよ。

大人ひとりでだいたい１５トン。中型（ちゅうがた）のゾウさん３頭（とう）ぶんくらいの重さだよ。

生き物はみんな生まれた時から気圧に耐（た）えられる体になっているから、気づかないだけなんだ。